坂の上社労士事務所

2021年2月19日2 分

【要注意】令和3年4月以降、キャリアアップ助成金の賞与要件が撤廃される可能性があります

現在、キャリアアップ助成金の正社員転換コースは、多くの企業様が利用していますが、今年の4月以降、一部内容が変更される可能性があります。これまで、正社員転換の助成金を受給するには、給与の5%UPが条件とされてきましたが、例外的に賞与を支払って5%UPを満たすことでも認められてきました。この賞与の取り扱いについて、変更される可能性があります。

1.給与で5%UPさせる場合

事例:1月1日契約社員として入社、7月1日に正社員に転換

【A】1月1日~6月30日 基本給20万円

【B】7月1日~12月31日 基本給21万円

Bの期間に支払った基本給合計が、Aの期間に支払った基本給合計より5%上昇している為、受給条件を満たすことになります

2.賞与で5%UPさせる場合

事例:1月1日契約社員として入社、7月1日に正社員に転換

【A】1月1日~6月30日 基本給20万円

【B】7月1日~12月31日 基本給20万円+12月に賞与6万円を支給

Bの期間に支払った基本給と賞与の合計が、Aの期間に支払った基本給合計より5%上昇している為、受給条件を満たすことになります(現在のキャリアアップ助成金制度上)。今年の4月以降、この「賞与で5%UPさせる」方法が廃止され、「給与で5%UPさせる」のみに限定される可能性があります。

※賞与については、就業規則に賞与の支払時期が記載されており、必ずその時期に支払わなければならないなど、詳細な条件があります。

☛当事務所からのアドバイス

確定したものではなく、あくまでも予定にはなりますが、キャリアアップ助成金の審査を担当する職員から直接得た情報ですので、ほぼ確実かと思います。今年の4月以降に正社員転換日のある従業員様分が対象になりますので、賞与で5%UPを見込んでいた企業様は早急に対策が必要でしょう。