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源泉徴収票の税務署提出が不要に。令和8年分からの「みなし提出特例」がもたらす給与計算実務のパラダイムシフトと、専門家が読み解く行政DXの真意
日本の給与計算実務において、毎年1月は「法定調書の山」との格闘の時期でした。従業員一人ひとりの源泉徴収票を作成し、税務署には「源泉徴収票」を、市区町村には「給与支払報告書」をそれぞれ送付する。この、いわゆる「二重提出」の事務負担は、長年にわたり企業の総務・人事担当者、そして我々社会保険労務士を悩ませてきた「行政コスト」の象徴でもありました。
しかし、2026年(令和8年)4月、国税庁が公表した「源泉徴収票(給与所得・公的年金等)のみなし提出の特例に関するQ&A」は、この慣例に終止符を打つ決定打となります。令和9年1月1日以後に提出すべき令和8年分以降の源泉徴収票から、市区町村への支払報告書の提出をもって税務署への提出が完了したとみなされる「みなし提出の特例」が本格始動します。
本稿では、この制度改正の背景にある政府の深謀遠慮を解き明かし、実務家が直面する細かな「変更の分岐点」を3つの視点から詳細に解説します。これは単なる事務の簡素化ではなく、日本が「デジタル・ガバメント」へと舵を切る中での必然的な進化なのです。
1.行政DXの深化と

坂の上社労士事務所
1 日前読了時間: 9分
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