令和6年度 精神障害の労災認定件数初の1,000件超え 原因のトップはパワハラ(厚労省)
- 坂の上社労士事務所
- 6月30日
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厚生労働省によると、過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスが原因で発病した精神障害の状況について、昨年度に労災認定されたのが1055件に上り、集計を始めた1983年度以降初めて1000件を超えたことが公表されました。
ポイントは、次のとおりです。
・過労死等に関する請求件数:4,810件(前年度比212件の増加)
・支給決定件数は1,304件(前年度比196件の増加)
うち死亡・自殺(未遂を含む)件数は159件(前年度比21件の増加)
【業務災害に係る脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況】
請求件数は1,030件で、前年度比7件の増加
うち死亡件数は前年度比8件増の255件
支給決定件数は241件で前年度比25件の増加
うち死亡件数は前年度比9件増の67件
請求件数、支給決定件数ともに業種別(大分類)の「運輸業、郵便業」のうち「道路貨物運送業」155件、76件が最多。
【業務災害に係る精神障害に関する事案の労災補償状況】
請求件数は3,780件で前年度比205件の増加
うち未遂を含む自殺の件数は前年度比10件減の202件
支給決定件数は1,055件で前年度比172件の増加
うち未遂を含む自殺の件数は前年度比9件増の88件
請求件数、支給決定件数ともに職種別(大分類)の「事務従事者」のうち「一般事務従事者」577件、97件が最多。
【精神障害の発病に関与したと考えられる出来事別の傾向】
支給決定件数は、
「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」224件
「仕事内容・仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があった」119件
「顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」108件の順に多い。
報道でも、労災認定の件数が増加していること(6年連続で過去最高を更新し、初の1,000件超え)や、その原因のトップがパワハラであることなどが話題になっています。
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