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【社労士解説】企業ブランドを根底から揺るがす「従業員の違法薬物問題」と最新の実務対応〜大麻・指定薬物事案から紐解くコンプライアンスと労務管理の最前線〜
近年、スポーツ界における現役選手や元選手の違法薬物事案が相次いで発覚し、社会に大きな衝撃を与えています。バレーボール男子日本代表の佐藤駿一郎容疑者(26)が麻薬取締法違反(所持)の疑いで逮捕された事件や、元広島の羽月隆太郎氏(26)がゾンビタバコと呼ばれる指定薬物を使用したとして医薬品医療機器法違反で有罪判決を受けた事件は、単なる個人の犯罪という枠を超え、所属する企業や組織のコンプライアンス体制、さらには労務管理のあり方に深刻な課題を突きつけています。
本稿では、日々の企業法務・労務問題に向き合う社会保険労務士の視点から、報道資料および過去の裁判例を分析・解読し、企業が直面するリスクと今後の実務対応について深く掘り下げて解説します。
【要約】事案を読み解く3つの専門的視点
本件の背後にある本質的な課題を浮き彫りにするため、まずは以下の3つの視点から事案を要約します。
グレーゾーン薬物の巧妙化と法整備のタイムラグ
元プロ野球選手の事案で問題となったエトミデート(通称:ゾンビタバコ)は、使用直後から激しいめまいや手足の震え

坂の上社労士事務所
5月28日読了時間: 9分


【社労士が解説】はま寿司「洗剤ドバドバ」動画拡散等の迷惑行為と企業の防衛策――裁判例から読み解く法的制裁と、カスハラ法制化に向けた安全配慮義務
近年、飲食店等における客の悪質な迷惑行為、いわゆる「客テロ」の動画がSNSで拡散される事態が後を絶ちません。直近でも、大手回転寿司チェーン「はま寿司」とみられる店舗で、レーン上の寿司に洗剤をかけるという極めて悪質な動画が拡散され、同社は「到底容認できない」として警察への相談を含め厳正に対処する方針を示しています。
これらの事象は、単なる「対顧客のトラブル」として片付けることは到底できません。企業のブランドイメージや株価に甚大な被害を及ぼすだけでなく、現場で働く従業員の身体的・精神的な安全を脅かす「重大な労務管理上の脅威(広義のカスタマーハラスメント)」です。
本記事では、社会保険労務士(社労士)の視点から、過去の代表的な裁判例を整理するとともに、法制化が進むカスハラ対策と企業が講じるべき実務対応について解説します。
1.【法務・司法】一目でわかる「客テロ」裁判例――巨額賠償と実刑判決の実態
SNSの承認欲求を満たすための悪ふざけは、企業に計り知れない経済的損失をもたらします。現代の企業はこれに対し、民事・刑事の両面から一切の妥協を許さ

坂の上社労士事務所
5月28日読了時間: 7分


【カスハラQ&A】「2026年ハラスメント転換」の全貌:カスハラ・求職者セクハラ義務化で問われる企業の“真の防衛力”と人権ガバナンス
令和8年10月1日より、労働施策総合推進法および男女雇用機会均等法の改正が施行され、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策と求職者等に対するセクシュアルハラスメント(以下、求職者セクハラ)対策が、企業の「法的義務」へと昇格します。厚生労働省から公表された最新の通達とQ&Aに基づき、実務上の重大な変更点を社会保険労務士の視点で解説します。
1. 【カスハラ対策】企業の責任範囲は「契約」の外まで広がる
今回の改正の最大の特徴は、保護すべき「職場」と「顧客」の定義が極めて広範である点です。
「潜在的な顧客」や「近隣住民」も対象
まだ商品を購入していない者や、今後顧客になる予定のない施設近隣の住民からの言動であっても、業務上の関連性があり、3つの要素を満たせばカスハラに該当します。
現場の「録音・録画」とプライバシーのバランス
事実確認のために録音・録画を行うことが有効な対処として示されましたが、個人情報保護法に基づき、あらかじめ利用目的を公表(ホームページ掲載等)しておくなどの実務的な準備が不可欠です。

坂の上社労士事務所
5月11日読了時間: 5分


【社労士提言】ハラスメント対策は「企業の慈悲」から「経営の絶対条件」へ:令和8年最新動向と実務対応の極意
日本の労働市場は今、歴史的な転換点を迎えています。かつて「職場内の問題」と片付けられていたハラスメントは、今や顧客、そして未来の社員である就活生へとその対象を広げ、法的な包囲網が完成しつつあります。
令和8年3月、厚生労働省のポータルサイト「あかるい職場応援団」にて更新された一連の資料は、単なる周知用ツールではありません。それは、企業が「従業員の尊厳」を守ることが、人材確保とブランド維持に直結するという政府からの強いメッセージです。特に注目すべきは、令和8年10月1日から義務化される「カスタマーハラスメント(カスハラ)対策」です。
本稿では、経営者が今最も注目すべきハラスメント対策の「現在地」と「未来図」を、社労士としての専門知見に基づき解き明かします。
1.法改正の深層――「職場内」から「社会全体」へ広がる防衛線
・職場内ハラスメントの「深化」
すでにパワーハラスメント(パワハラ)、セクシュアルハラスメント(セクハラ)、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントは、労働施策総合推進法等に基づき、全ての事業主に防止措置を講じることが

坂の上社労士事務所
3月27日読了時間: 5分


【保存版】2026年「ハラスメント対策」新時代へ。カスハラ・求職者セクハラ義務化の衝撃と実務対応のすべて
令和8年10月1日、日本の労働環境は大きな転換点を迎えます。これまで「現場の忍耐」に頼ってきたカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策、そして「法の盲点」であった求職者へのセクシュアルハラスメント(以下、求職者セクハラ)対策が、ついに事業主の法的義務となります。
「お客様は神様」という幻想が終わりを告げ、労働者を守ることが企業の持続可能性に直結する時代の到来です。本稿では、特定社会保険労務士の視点から、この歴史的な法改正の深層を3つの視点で徹底解説します。
1.なぜ今、義務化なのか?――改正の経緯と政府の狙い
今回の法改正(改正労働施策総合推進法・男女雇用機会均等法)の背景には、深刻な人手不足と、それに伴う「労働資産の保護」という切実な課題があります。
1. 労働者のメンタルヘルスと離職防止
カスハラは、労働者に甚大な精神的苦痛を与え、能力発揮を阻害するだけでなく、休職や離職に直結します。政府は、ハラスメントによる労働力の損失を防ぐことを最優先課題としています。
2. 「対等な関係」の再構築
これまでの日本社会では、顧客と事

坂の上社労士事務所
3月3日読了時間: 5分


【社労士激白】横浜市長の暴言告発は「氷山の一角」か?裁判例から紐解く1億円超のパワハラ賠償リスクと令和の防衛策
今、全国の経営者と人事担当者に激震が走っています。横浜市の山中市長に対し、現役の人事部長が「人間のクズ」「切腹」といった暴言、さらには深夜・休日の執拗な連絡を実名で告発するという異例の事態が発生したからです。
市長側は一部の不適切な表現を認め謝罪したものの、容姿への中傷は否定。しかし、今の時代、「そんなつもりはなかった」という主観的な弁明は、法廷では一切通用しません。
本稿では、添付された資料や最新の裁判事例に基づき、特定社会保険労務士の視点から、ハラスメントが組織を滅ぼす「真の怖さ」を3つの視点と実務上の対策にまとめて解説します。
視点1:法律の進化と政府の狙い —— 「個人の問題」から「経営の義務」へ
かつてパワハラは「現場のコミュニケーション不足」として片付けられてきました。しかし、現在は「改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)」により、企業には極めて重い義務が課せられています。
改正の経緯
精神障害による労災認定件数が右肩上がりで増加し、過労自殺が社会問題化する中、政府は「ハラスメントは国家的な損失」と位置

坂の上社労士事務所
1月17日読了時間: 5分
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