top of page

【2026年・実務激変】協会けんぽ「紙の申請」終了へのカウントダウン~「けんぽアプリ」と電子申請がもたらす、中小企業DXの決定打を社労士が解説~

  • 執筆者の写真: 坂の上社労士事務所
    坂の上社労士事務所
  • 9 時間前
  • 読了時間: 3分
けんぽアプリ

2026年(令和8年)1月26日、協会けんぽは加入者4,000万人を対象とした巨大プラットフォーム「けんぽDX」を本格始動させました。これまでの「病気になってから、重い腰を上げて紙で申請する」という常識は、スマートフォン一つで完結する「能動的(PUSH型)」なサービスへと塗り替えられます。

本記事では、この歴史的転換を「3つの視点」で鋭く分析し、企業の皆様が取るべき対応を深掘りします。


1.【政府の狙い】「PULL型」から「お節介なDX(PUSH型)」への転換

~国民皆保険制度のアップデートと利便性の追求~

政府および協会けんぽが推進する「けんぽDX」の最大の狙いは、従来の受動的な支援からの脱却です。

  • 「お節介」な健康支援:協会けんぽの北川理事長が掲げるのは「一人ひとりに寄り添い、働きかける『お節介なDX』」です。

  • 申請漏れの防止:アプリが「受け取れる可能性のある給付金」を自動で通知する仕組みにより、制度を知らずに損をする人をゼロにする、国民皆保険制度の新たな役割を目指しています。

  • 事務コストの抜本的削減:年間膨大な数にのぼる「紙の申請書」の郵送・審査コストを削減し、デジタル社会の実現に向けた重点計画を加速させる狙いがあります。


2.【実務の内容】主要30手続きがスマホ完結へ

~傷病手当金・出産手当金・高額療養費の「見える化」~

2026年1月13日より開始された電子申請サービスにより、以下の手続きが劇的に変わります。

  • 対象となる主な給付:傷病手当金、出産手当金、高額療養費、限度額適用認定、埋葬料など約30種類の主要手続きが対象です。

  • 進捗のリアルタイム確認:申請後、「審査中」「振込完了」「返戻」といったステータスが随時チェック可能になります。これにより、会社への「いつ振り込まれますか?」という問い合わせを大幅に削減できます。

  • 添付書類のデータ化:医師の証明書や領収書も、スマホで撮影した画像データをアップロードするだけで手続きが完了します。


3.【実務上の注意点】「申請主体」が従業員本人へシフト

~会社が準備すべき「環境整備」と「社内ルール」~

ここが最も重要なポイントです。電子申請の導入により、手続きの主役は「会社」から「従業員本人」へと移ります。

  • 会社は申請できない:協会けんぽの電子申請は、マイナンバーカードによる本人認証を基本とするため、会社(事業主)が代行することは原則できません。

  • マイナンバーカードの必須化:従業員がカードを持っていない場合、この便利なサービスは利用できません。企業としては、福利厚生の一環としてカード取得を推進する必要があります。

  • 2030年に向けたロードマップ:今回の電子申請(Ver.0)はあくまでスタート。2028年には個人情報を活用した健診案内、2030年には健診予約などの付加価値サービス(Ver.2)へと段階的に進化します。


まとめ:社労士・前田からの提言

「けんぽアプリ」の導入は、単なる事務のIT化ではなく、「従業員自身の健康管理と権利行使をサポートする」という新しい福利厚生の形です。

会社側は、従来の「紙を預かって郵送する」業務から、「電子申請のやり方を教え、必要情報をデータで提供する」役割へと変化します。この変化を先取りし、マネーフォワード等のクラウドツールと連携させることで、労務の付加価値は最大化されます。

制度の詳細は、協会けんぽホームページや当事務所へお問い合わせください。


*ご参考:「けんぽアプリ」をリリースしました(協会けんぽ)


*ご参考:電子申請サービスについて(協会けんぽ)


坂の上社労士事務所/給与計算・就業規則・助成金・社会保険・労務相談・人事評価(東京都千代田区神田三崎町/全国対応)

マネーフォワード公認プラチナメンバー/マネーフォワード給与・勤怠 代表 特定社会保険労務士 前田力也

水道橋オフィス 東京都千代田区神田三崎町2-17-5稲葉ビル203

国分寺オフィス 東京都国分寺市本町4-7-5サンプラビル2階【立川市・八王子市・国分寺市・武蔵野市など多摩エリア・中央線沿線対応】

お問い合わせ support@sakanouehr.com 

電話03-6822-1777

bottom of page