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【2026年診療報酬改定】「物価高騰・賃上げ」への異次元対応が決定!医療経営を救う「インフレ加算」の正体と、社労士が読み解く「処遇改善」の勝ち筋とは?

  • 執筆者の写真: 坂の上社労士事務所
    坂の上社労士事務所
  • 4 時間前
  • 読了時間: 4分
物価・賃上げ

医療・介護現場の経営者・人事担当者の皆様、大変なニュース(日本経済新聞等)が入ってきました。厚生労働省は2026年度(令和8年度)の診療報酬改定において、これまでにない「インフレ対応」の加算項目を新設することを決定しました。

今回の改定は、単なる単価調整ではありません。「3.09%」という高水準の改定率(2年度平均)の裏側にある、政府の強い危機感と、医療機関が生き残るための「人件費シフト」のメッセージを読み解く必要があります。

社労士の視点から、今回のニュースを3つの重要ポイントで要約し、厚生労働省などの行政資料から読み取れる深掘り情報を解説します。


1. 【要約】社労士が注目する「3つの視点」

①「物価・賃上げ連動型」改定への歴史的転換

今回の目玉は、2026年度に0.41%、2027年度に0.82%と、段階的に引き上げられる「インフレ対応加算」です。これまでは「過去のコスト」を評価していましたが、今回は「将来の物価予測」に基づき加算額を調整する仕組みが導入されます。これは、医療機関が安心して賃上げを計画できる環境を整えるための「人件費の原資保証」と言えます。

②「人への投資」が経営の合否を分ける

資料からは、改定の重点が「施設」よりも「人」に置かれていることが鮮明です。初診料・再診料や入院料への上乗せは、直接的に職員の処遇改善(賃上げ)に充てることが強く期待されています。「お金は入ったが給与は上がらない」という状態は、今後の行政検査や人材流出のリスクを急増させます。

③「見える化」と「エビデンス」の徹底

今回の改定では、医療法人の経営情報のデータベース(MCDB)活用が前提となっています。加算を取得する代わりに、給与の実態や職種別の人員構成をより詳細に報告することが求められるようになります。「適正な労務管理をしているか」が、診療報酬の獲得能力に直結する時代が到来しました。


2. 【深掘り解析】添付資料から解読する「2026年改定」の真実

添付された専門資料(社会保障審議会・中医協資料等)を分析すると、記事の表面的な情報以上に深刻かつ具体的な方針が見えてきました。

■ 2.41%(2026年)」から「3.77%(2027年)」へ。なぜ段階的なのか?

厚労省資料によると、令和8年度の改定率は単年ではなく2年度平均で管理されます。これは、急激な物価高に即応しつつ、2年目により手厚い財源(国費ベースで増額)を投入することで、「持続的な賃上げ」を医療現場に定着させる狙いがあります。

■1兆円超の補正予算による「前倒し支援」

日本医師会ニュースでは、令和7年度補正予算において、医療分だけで1兆368億円もの巨額予算が確保されたことが報じられています。このうち「賃上げ・物価高騰対策」に5,341億円が投じられており、2026年4月の改定を待たずして、すでに「処遇改善の波」は始まっています。

■「働き方改革」と「タスク・シェア」の評価

中医協資料では、病院薬剤師の業務評価や、医療DXの推進による「働き方の効率化」が強調されています。単に給与を上げるだけでなく、デジタル化(オンライン資格確認の活用等)によって現場の負担を軽減し、生産性を高めることが加算算定の鍵となります。

■医師偏在対策へのメス

注目すべきは、外来医師多数区域での新規開業に対する「診療報酬上の減算措置」の検討です。今後は、地域医療への貢献度や、特定の機能(在宅医療や救急対応)を担っているかどうかが、経営の安定性に大きく関わってきます。


3. 経営者が今すぐ取り組むべき「社労士的アクション」

今回の「インフレ加算」を確実に経営改善につなげるためには、以下の準備が不可欠です。

  1. 賃金規定の見直しとシミュレーション

    加算を「手当」で出すのか、「基本給」に組み込むのか。社会保険料の負担増も考慮した精緻なシミュレーションが必要です。

  2. 経営情報の「見える化」対応

    MCDB等へのデータ提出に向け、職種別の給与データや労働時間の正確な把握(勤怠管理システムの整備)が急務です。

  3. 人材確保のための「選ばれる職場」づくり

    物価高の中、他院や他業種に人材を奪われないよう、診療報酬改定を機にした「人事評価制度」の刷新が最大の武器になります。

今回の診療報酬改定は、医療機関にとって「経営の質」を問われる大きな試練であり、同時に最大のチャンスでもあります。


医療・介護経営の労務戦略、賃上げ対応のご相談は「坂の上社労士事務所」へ。

複雑な診療報酬改定の動向を踏まえ、貴院に最適な処遇改善と助成金活用、DX化をご提案いたします。


*ご参考:診療報酬にインフレ対応項目 病院経営の改善へ加算、厚労省


坂の上社労士事務所 / 給与計算・就業規則・助成金・社会保険・労務相談・人事評価(東京都千代田区神田三崎町/全国対応)

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