【衝撃】外国人雇用のルールが変わる?「来日初年度の国保前納」解禁へ【令和8年度〜】
- 坂の上社労士事務所

- 2025年12月13日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年12月15日

厚生労働省より、海外から入国した外国人が加入する「国民健康保険料(税)」について、初年度分を一括で前払い(前納)させる仕組みを導入可能にするとの通知が出されました。
「社会保険(健保・厚生年金)に入れているから関係ない」と思っていませんか? 実は、入社直後の手続き期間や退職後、あるいは留学生アルバイトなど、実務への影響は決して小さくありません。
今回はこの改正について、社労士(社会保険労務士)視点で「なぜ行われるのか」「何が変わるのか」「会社はどう動くべきか」の3つのポイントで解説します。
1.【制度の核心】入国初年度は「1年分一括払い」がスタンダードに?
これまで月払いが基本だった国民健康保険料ですが、今回の通知により、各自治体は条例を改正することで「来日初年度の保険料を前倒しで徴収(前納)する」ことが可能になります。
・対象者:その年度の1月1日時点で日本に住所がなかった人(新規入国者など)
・開始時期:令和8年(2026年)度以降、準備の整った自治体から順次導入
・支払い方法:加入手続き時に、原則として納付書1枚で一括納付を求める形が想定されています
つまり、来日していきなり数万円〜十数万円単位の支払いを求められるケースが出てくるということです。
2.【背景】国保納付率「63%」の衝撃と、在留資格への影響
なぜ今、このような改正が行われるのでしょうか? 背景には、外国人の国民健康保険料の納付率が63%にとどまり、日本人を含めた全体の93%を大きく下回っているという現状があります。未納問題は単なるお金の話では終わりません。政府は今後、以下のような厳しい措置を検討しています。
在留審査との連携:税や保険料の未納情報を入管庁と共有し、ビザの更新や変更の審査に反映させる。
再入国の拒否:悪質な未払いがある場合、一度出国すると再入国を認めない仕組みも検討されています。
「保険料を払わないと、日本で働けなくなる」時代が近づいています。
3.【実務対策】企業・人事が気をつけるべき「空白期間」
「うちは社会保険完備だから大丈夫」という企業様も要注意です。この制度が影響するのは以下のようなケースです。
入社前の待機期間
来日してから入社(社会保険取得)までに数日のタイムラグがある場合、その期間は国民健康保険への加入が必要です。
留学生・特定活動のアルバイト
社会保険の適用要件(週20時間以上など)を満たさない従業員は、自身で国保を支払う必要があります。
退職して帰国する際
退職後に帰国準備などで日本に滞在する場合、社保喪失から帰国までの期間が対象になります。
【企業ができる対策】
今後は採用時に、「自治体によっては、来日直後にまとまったお金(国保料)が必要になる可能性がある」とアナウンスしておくことがトラブル防止の鍵になります。また、給与天引きできない国保料の滞納が原因でビザ更新が不許可になると、企業にとっても貴重な戦力を失うことになります。
制度導入は「任意」のため、自治体によって対応が分かれます。事業所がある自治体の動向を必ずチェックしましょう。
*ご参考:国民健康保険料(税)の前納に係る国民健康保険条例参考例の送付について
*ご参考:国民健康保険料(税)の前納に係る Q&A
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