【2026年大改正】協会けんぽの健診が激変!社労士が紐解く「攻めの健康経営」と活用のポイント
- 坂の上社労士事務所

- 6 日前
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令和8年4月、協会けんぽの健診制度が「予防重視」へと大きく舵を切ります。今回の改正は、単なる費用の見直しではなく、約3,900万人の加入者の健康を守るための「健診体系の大改革」です。
1. そもそも「協会けんぽの健診制度」とは?(現行制度の基礎)
改正内容を理解するために、まずは現在の健診制度の仕組みをおさらいしましょう。
生活習慣病予防健診(35歳〜74歳の被保険者)
本人(被保険者)を対象とした健診です。診察や血液検査、尿検査に加え、胃がん・肺がん・大腸がん検診などがセットになっています。費用は協会けんぽが約6割を補助するため、自己負担数千円程度で充実した内容が受けられます。
付加健診(40歳・50歳などの節目年齢)
一般健診に加えて、腹部超音波や眼底検査などの項目を追加できる制度です。
特定健康診査・特定保健指導(40歳〜74歳の加入者全員)
いわゆる「メタボ健診」です。内臓脂肪型肥満に着目し、糖尿病などの生活習慣病を未然に防ぐことを目的としています。健診結果に基づき、生活習慣の改善が必要な方には専門家による「特定保健指導」が行われます。
2. 令和8年4月スタート!改正の「詳細」を解読する
今回の改正では、これまでの「35歳以上中心」の枠組みが大きく広がり、より手厚いサポートが開始されます。
① 【最大の目玉】人間ドックに「最大2.5万円」の補助新設!
これまで全額自己負担、あるいは企業の福利厚生費で補っていた「人間ドック」に対し、協会けんぽから定額補助(最高25,000円)が出ることになりました。
対象:35歳以上の被保険者
内容:協会けんぽが契約した健診機関で、一定の項目を網羅した人間ドックを受ける場合に適用されます。
② 【若年層へ拡大】20歳・25歳・30歳も健診の対象に!
就業により生活習慣が大きく変化する若い世代に対し、早期に健康意識を高めるための措置です。
内容:生活習慣病予防健診(一般健診から胃・大腸がん検診を除いたもの)が受診可能になります。
狙い:労働安全衛生法に基づく定期健康診断よりも充実した項目で、若手社員の健康リスクを早期に発見します。
③ 女性と喫煙者への新たなサポート
骨粗しょう症検診:40歳以上の偶数年齢の女性被保険者を対象に開始。自己負担最高1,390円で受診可能。
喀痰(かくたん)細胞診:50歳以上で一定の喫煙指数に該当する希望者に追加。
④ 「節目健診」への名称統合と令和9年からの展開
「一般健診+付加健診」の枠組みが整理され、「節目健診」という名称に統合されます。さらに、令和9年度(2027年度)からは、これらの手厚いメニューが「被扶養者(家族)」にも拡大される予定です。
3. 社労士が提言!事業主が注目すべき「3つの戦略的視点」
この改正を単なる「事務手続きの変更」で終わらせてはいけません。企業成長に繋げるための視点は以下の通りです。
視点1:採用力と定着率を最大化する「福利厚生のアップグレード」
「人間ドック補助」を活用すれば、企業側は低コストで福利厚生を強化できます。求人票に「人間ドック補助あり」と記載できることは、健康を重視する優秀な人材への強いアピールになります。改正に合わせて慶弔規定や福利厚生規定を整備し、制度を最大活用できる体制を整えましょう。
視点2:若手社員の「メンタル・フィジカル」を早期ケア
20代からの健診拡大は、若手の離職防止に直結します。血液検査を含む詳細な健診は、本人も気づかない体調不良の早期発見を可能にします。「会社が自分の健康を大切にしてくれている」という安心感(心理的安全性の向上)が、組織へのエンゲージメントを高めます。
3. リスクマネジメントとしての「家族を含めた健康経営」
令和9年からの「被扶養者への拡大」を見据え、今から「家族の健康まで配慮する企業文化」を作ることが重要です。家族が健康であれば、従業員は介護や看病による離職・欠勤リスクが下がります。また、オンラインでの「電子申請サービス」が開始されるため、事務作業のDX化を並行して進める絶好の機会です。
【実務上の注意点】
予約の早期確保:改正直後は人間ドックへの予約殺到が予想されます。
就業規則の整備:人間ドック受診日の「勤務扱い」の有無などを明確にしておく必要があります。
今回の改正は、企業にとって「コスト」を「投資」に変える大きなチャンスです。具体的な制度設計や社内通知の作成については、ぜひ当事務所までご相談ください。
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