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【驚異】インフルエンザ『異例のダブルピーク』と4月肺炎球菌ワクチン大改正―企業の生存戦略としての労務・健康管理完全ガイド―

  • 執筆者の写真: 坂の上社労士事務所
    坂の上社労士事務所
  • 12 時間前
  • 読了時間: 6分

更新日:数秒前

インフルエンザ

2026年2月16日、日本社会は一つの転換点を迎えました。報告されたインフルエンザ感染者数は1医療機関あたり43.34人に達し、警報レベルである30人を2週連続で大きく上回っています。これは単なる数字の羅列ではありません。学校現場では約9,920校が休校や学級閉鎖に追い込まれており、これは前週の1.6倍という驚異的なペースです。

この状況は、働く親世代の欠勤、ひいては企業の生産性低下に直結します。本稿では、提供された資料に基づき、社労士の専門知見を交えて「3つの視点」からこの危機を解剖します。


1.インフルエンザ「異例の二峰性流行」とBCP(事業継続計画)の新常識

1. 過去10シーズンで初、「一度かかれば安心」の崩壊

今シーズンの最大の特徴は、1シーズンに2度、警報レベルを超えるという、少なくとも過去10シーズンで例のない事態に陥っている点です。

  • 流行の変遷

    当初は「A香港型(AH3型)」の変異株が拡大しましたが、昨年末以降は「B型」が急増しています。

  • 再感染の脅威

    直近5週間で検出されたウイルスの48%がB型であり、A型に感染した人がB型に再び感染するケースが続出しています。

2. 労務管理上の盲点:従業員の「健康過信」を防ぐ

多くの従業員は「一度インフルエンザにかかったから、今年はもう大丈夫」と誤認しがちです。しかし、データの通りA型とB型の「ダブル流行」が起きている以上、再度の発症による欠勤リスクを想定しなければなりません。

  • 実務上の対策

    会社側は「再感染の科学的根拠」を周知し、一度回復した社員に対しても、手洗い・うがい・マスクといった基本対策の継続を指示すべきです。

3. 学級閉鎖に伴う「突発的欠勤」への法的対応

9,920校に及ぶ閉鎖措置は、子育て世代の従業員にとって死活問題です。

  • 子の看護休暇の活用

    法定の「子の看護休暇」は、子供が病気の場合だけでなく、予防接種や健康診断でも取得可能です。企業は、こうした突発的な事態に備え、時間単位での休暇取得やテレワークへの柔軟な切り替えを就業規則に盛り込んでおくことが求められます。


2.2026年4月「肺炎球菌ワクチン制度改正」と高齢労働者の防衛策

インフルエンザの影で、実はより深刻な生命の危機を招いているのが「肺炎」です。厚生労働省の2024年人口動態統計によると、肺炎は日本人の死因第5位、誤嚥(ごえん)性肺炎は第6位にランクインしています。

1. 2026年4月、定期接種ワクチンの歴史的転換

現在、肺炎予防の要である「肺炎球菌ワクチン」に関して、大きな制度改正が目前に迫っています。

  • 改正内容

    2026年4月から、より長期の効果が期待できる新型ワクチンへと定期接種の対象が変更される予定です。

  • 政府の狙い

    これまでのワクチンは5年ごとの再接種が勧められてきましたが、新型の導入により、高齢者の重症化をより確実に防ぎ、ひいては逼迫する医療費(社会保障費)の抑制を目指しています。

2. 「不顕性症状」というサイレント・リスク

高齢の従業員や再雇用スタッフを抱える企業が最も警戒すべきは、「典型的な症状が出ない肺炎」です。

  • 高齢者の特徴

    湿った咳や発熱といった典型的な症状が目立たず、「元気がなくぼんやりしている」「食欲がない」といった些細な変化が肺炎のサインである場合があります。

  • 実務上の注意点

    職場管理者は、高齢スタッフの「いつもと違う様子」を察知する感度を高める必要があります。また、2024年の統計で第3位となっている「老衰」の背景にも、実は誤嚥性肺炎が潜んでいるという専門家の指摘は、労働寿命を延ばす上で見逃せない事実です。

3. 若年層への警告:マイコプラズマ肺炎の拡大

肺炎は高齢者だけの問題ではありません。資料では「肺炎マイコプラズマ」による感染症にも警鐘を鳴らしています。

  • 特徴

    風邪のような症状から、数週間以上にわたって激しい空咳が続くのが特徴です。

  • 職場でのリスク

    感染力が強く、学校や職場で気づかぬうちに広まるリスクがあります。若手社員の「長引く咳」を放置せず、適切な受診を促すことが集団感染防止の鍵となります。


3.労務DXの推進と社会保障制度の戦略的活用

大規模な感染拡大が起きている今こそ、企業は事務手続きの効率化と、従業員の所得保障に目を向けるべきです。

1. 傷病手当金と給付の迅速化

インフルエンザや肺炎で長期療養が必要になった際、健康保険から支給される「傷病手当金」は生活の生命線です。

  • 政府の動向

    現在、政府および協会けんぽは、手続きの簡素化と迅速化を目的として、電子申請の利用を強く推進しています。

  • 社労士前田の視点

    郵送による紙の申請は、事務処理に時間を要し、従業員への給付が遅れる要因となります。マネーフォワード等のクラウドツールを活用し、電子申請へ移行することで、労務担当者の負担を軽減しつつ、従業員の安心感を高めることができます。

2. 協会けんぽが提供するデジタルリソースの活用

企業は以下の公式情報を活用し、制度の正しい理解を深める必要があります。

これらのリンクは、単なる手続きの場所ではなく、企業のコスト管理(標準報酬月額の把握)や、従業員への説明責任を果たすための重要なインフラです。


昨今の報道や政府方針から読み取れるのは、「感染症はもはや個人の問題ではなく、企業のガバナンスの問題である」という冷徹な事実です。1シーズンに2度の警報が出るという異常事態に対し、従来の「体調が悪ければ休む」という受動的な姿勢では不十分です。

  1. 情報のアップデート

    2026年4月のワクチン改正など、最新の公衆衛生情報を経営戦略に組み込むこと。

  2. 労働環境の整備

    禁煙(受動喫煙防止)、口腔ケアの推奨、十分な睡眠の確保など、資料で推奨されている予防法を「安全配慮義務」の一環として促進すること。

  3. デジタル手続きの完備

    万が一の罹患時に、従業員を経済的に守るための電子申請体制を整えること。

私たち坂の上社労士事務所は、法制度と現場の橋渡し役として、皆様の企業がこの未曾有の流行期を乗り越えられるよう、全力でバックアップいたします。


坂の上社労士事務所/給与計算・就業規則・助成金・社会保険・労務相談・人事評価(東京都千代田区神田三崎町/全国対応)

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